2025-06-11
RDBの限界を感じていませんか?急激なトラフィック増加やスキーマ変更の困難さを解決するため、多くの企業がNoSQL採用に踏み切っています。特にGoエンジニアにとって、Goの並行処理能力とNoSQLの水平スケーラビリティは相性抜群です。本記事では、MongoDB・Cassandra・Redisの特徴を徹底比較し、Go開発での最適な選択指針を提示します。
ドキュメント型(MongoDB):JSONライクな柔軟なスキーマで、複雑なデータ構造を自然に表現できます。
ワイドカラム型(Cassandra):行ごとに異なるカラム構成を持ち、大規模な書き込み処理に特化しています。
インメモリ型(Redis):全データをメモリに保持し、ミリ秒レベルの高速アクセスを実現します。
MongoDBは動的スキーマでアジャイル開発に最適です。集約パイプライン($match
→$group
)により、RDBに近い柔軟性を保ちながら水平スケールを実現できます。
公式ドライバは型安全性とパフォーマンスを両立し、コンテキスト対応でGoroutineとの親和性も高いです。
APIバックエンド:ユーザープロファイル、商品カタログなど構造が変化しやすいデータの管理に最適です。分析基盤のイベントストア:ログ集約とリアルタイム分析で威力を発揮します。
Cassandraは書き込み性能に特化し、ノード追加による線形スケールを実現します。マスターレス構成により単一障害点がなく、設計上、非常に高い可用性を目指せるので構成次第では99.99%といった目標も設定可能です。
成熟したドライバで、クラスター管理とコネクションプールを自動化します。Goの並行処理と組み合わせることで、大量の並列書き込みを効率的に処理できます。
ログ管理:アプリケーションログ、アクセスログの大量書き込みに最適です。IoTテレメトリ:センサーデータの時系列保存で真価を発揮します。
Redisは全データをメモリに保持し、マイクロ秒レベルの応答速度を実現します。String、Hash、Listなど豊富なデータ構造により、複雑なロジックをRedis内で完結できます。
最新のv9では型安全性が向上し、Goのジェネリクスにも対応しています。パイプライン処理とクラスター対応により、高スループットを実現できます。
キャッシュ層:データベースアクセスの高速化とサーバー負荷軽減に便利です。リアルタイムランキング:Sorted Setによるリーダーボード機能を簡単に実装できます。ジョブキュー:List構造+Goroutineで高速な非同期タスク処理を実現。
指標 | 定義 | MongoDB | Cassandra | Redis |
---|---|---|---|---|
読み取り性能 | 1ノードあたりの平均レイテンシ&スループット | ★★★☆☆ インデックスが効けば高速。ただしドキュメントが肥大化するとBSON展開コストが増加。 | ★★★☆☆ パーティションキーに命中すれば速いが、クラスター横断クエリは遅い。 | ★★★★★ インメモリなのでミリ秒未満。データ構造操作もO(1)が多い。 |
書き込み性能 | バルクINSERT/UPDATEのスループット | ★★★☆☆ ウォームアップ後は良好だが、ジャーナルI/Oがボトルネックになりやすい。 | ★★★★★ Append-OnlyなCommitLog+SSTable方式で線形スケール。1M+ ops/sも可。 | ★★★★☆ メモリ書き込みは速いが、AOF/RDB永続化時にスパイクが出る。 |
スケーラビリティ | ノード追加時の性能向上度合い | ★★★★☆ シャーディングで拡張可。バランス調整は必要。 | ★★★★★ マスターレス設計のため「ノードを足す=性能が伸びる」を実現しやすい。 | ★★★☆☆ Redis Clusterで水平分散可能だが、メモリ制約とスロット再配置が課題。 |
運用しやすさ | インストール〜監視・障害対応の工数 | ★★★☆☆ 自動フェイルオーバーはあるが、シャード再均衡は手作業が残る。 | ★★☆☆☆ トークンリングの設計・Repair・TTL GCなど専門知識が必須。 | ★★★★☆ 単体なら容易。Clusterでも設定項目は比較的少なく、監視ツールも豊富。 |
エコシステム | Goドライバ・ORM・運用ツールの充実度 | ★★★★☆ 公式ドライバ+Terraform/Atlasなどツール多数。 | ★★★☆☆ gocqlは成熟、ただしORMやSaaS管理基盤は限定的。 | ★★★★★ go-redisの派生OSS、Redis Stack、GUIクライアントが非常に豊富。 |
学習のしやすさ | 初学者が実戦投入できるまでの時間感覚 | ★★★☆☆ クエリがSQLライクで入りやすいが、スキーマ設計の奥が深い。 | ★★☆☆☆ CQL独自概念(パーティションキー/CL)と運用知識が壁。 | ★★★★☆ コマンドがシンプルで即試せる。高度なデータ型も後追いで習得可能。 |
書き込み性能重視なら → Cassandra:IoT、ログ管理、時系列データで圧倒的な性能を発揮します。
開発スピード重視なら → MongoDB:柔軟なスキーマと豊富なクエリ機能で、プロトタイプから本格運用まで対応できます。
ミリ秒応答重視なら → Redis:キャッシュ、セッション管理、リアルタイム機能で必須の選択肢です。
go1// 適切なタイムアウト設定 2ctx, cancel := context.WithTimeout(context.Background(), 5*time.Second) 3defer cancel()
各NoSQLで接続プールサイズを最適化し、Goのコンテキストで適切なタイムアウト制御を実装しましょう。ネットワーク分断やノード障害に備え、指数バックオフによるリトライ機構も重要です。
インターフェースを定義することで、MongoDB・Cassandra・Redisの実装を切り替え可能な設計を実現できます。テスト時のモック化も容易になります。
Go × MongoDB でSaaS管理画面:ユーザー設定の柔軟な管理と高速検索を実現。
Go × Redis でリアルタイムチャット:Pub/Sub機能による低レイテンシなチャット体験を提供。
Go × Cassandra で監視システム:大量のメトリクスデータを高速書き込みし、時系列分析で異常検知を実現。
NoSQL選定は要件とチームの状況を総合的に判断することが重要です。まずは小規模なPoCで各DBの特性を体感し、段階的にスケールアップしていきましょう。MongoDB(メインDB)+ Redis(キャッシュ)+ Cassandra(ログ)の組み合わせ戦略で、各DBの強みを最大化することも可能です。
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